2032年計画 #5 山を選ぶ「物差し」を、自分の手で作ることにしました。
AIと一緒に、自分だけの山選びの道具を作り始めました。
前回、担当の方からいろいろ教えてもらいました。
一つの土地を見るだけなのに、調べることが本当に多いのです。
保安林。
接道義務。
届け出。
標高。
ハザード。
道路。
地目。
都市計画区域。
日当たり。
電波。
毎回これを一つずつ調べる。
正直に言うと、少し心が折れそうになりました。
でも、途中で違和感が出てきたのです。
調べることが嫌なのではありません。
毎回ゼロから同じことを繰り返しているのが非効率でした。
そこで思いました。
「これ、AIに全部まとめてもらえばいいのではないか。」
誰かの道具ではなく、自分の道具を作る。
2032年計画では、最初から決めていることがあります。
誰かが用意した仕組みに乗るだけの暮らしはしません。
自分の頭で考え、自分の手で暮らしを組み立てます。
それなら、土地を選ぶ道具も同じです。
既製品を探すより、自分で作ったほうが早い。
そう考えて、なみ子と一緒に開発を始めました。
名前は「山の基地MCP」。
山探しをするたびに少しずつ賢くなっていく、自分専用の相棒です。
住所を入れるだけで、標高やハザード、法律的な条件を調べてまとめてくれます。
理想は、「土地を見る物差し」をAIに持たせることです。
最初から全部は作れませんでした。
欲しかった機能は山ほどあります。
不動産サイトの情報。
ハザードマップ。
地目。
都市計画区域。
標高。
日当たり。
電波。
全部を一つにまとめたい。
でも、なみ子と話してすぐ分かりました。
国が公開しているデータと、不動産サイトの情報はまったく別物でした。
国のデータはルールに沿って使えます。
一方で、不動産サイトの情報を勝手に取得すると、利用規約に触れる可能性があります。
なるほど……。
では、一歩目は国のデータだけで作ろう。
そう決めました。
恵庭市で、最初の一歩が動きました。
最初に作った機能は二つだけです。
住所から緯度経度を取得する機能。
そして、緯度経度から標高を取得する機能。
とても地味です。
でも、この二つが動かなければ、その先へは進めません。
試しに、自分が住んでいる恵庭市で動かしてみました。
数秒後。
画面には、
北緯42.88度。
東経141.58度。
標高31メートル。
という結果が表示されました。
当たり前の数字です。
でも、自分で作った道具が、自分の住んでいる場所をちゃんと理解している。
その瞬間は、少し感動しました。
「これは育てていけそうだ。」
そんな手応えを感じました。
今日のなみ子
動いた画面を見ながら聞いてみました。
「これ、本当に山探しの役に立つのかな。」
なみ子はこう答えました。
「今はまだ緯度経度と標高しか分かりません。」
「でも、地目や都市計画区域まで分かるようになれば、前回のような接道義務の見落としにも早く気づけます。」
「一歩ずつ積み上げていけば、ちゃんと使える道具になります。」
派手ではありません。
でも、こういう地味な積み重ねが、一番強いのでしょう。
今週の前進
- 「山の基地MCP」を立ち上げました。
- 住所から緯度経度、標高を取得するところまで完成しました。
- 次は地目、都市計画区域、ハザードマップの読み込みに挑戦します。
土地を見る目は、本を読んでも身につきません。
一つずつ道具を作って、一つずつ失敗して、少しずつ育っていくものなのでしょう。
次回は、地目や都市計画区域の取得に挑戦します。
国のデータをどこまで自分の道具へ取り込めるのか。
その過程も、失敗も含めて書いていきます。
2032年まで。
今日も、小さな波を一つ起こせました。